人材育成学会 第15回研究会のご案内
境界領域の若者にどのようにアプローチするか
~定期研究会の報告とパネルディスカッション~
学会活動の新しい試みとして本年度『若者の成熟の現状と展望』をテーマとして定期研究会を続けてまいりました。この定期研究会は次年度以降の研究プロジェクトにつなげるべく当学会の有志の方々を中心に学会以外で隣接領域の研究活動に携わる方々にも参加していただき幅広く情報交換と議論を行ってまいりました。これらの活動の中から“どのような若者”を研究の対象として選ぶかという議論を踏まえ“境界領域の若者(高校生~20代前半)”に焦点を当てることに致しました。ここで境界領域とは“健康と不健康の間”という意味で、境界性人格障害や境界例の意味ではありません。定期研究会でここに注目した理由は、この領域にある若者が研究者や実務家の実感として増えていること、健康に見えた若者が容易に不健康な状態に陥ってしまうこと、これらの事態が時とともにより深刻化していることなどを踏まえ、この領域にある若者に関する研究がより典型的に問題点や課題を探り出すことに繋がるだろうとの期待からです。
今回の研究会では定期研究会報告を兼ねて「境界領域にある若者へのアプローチ」に関して現場における実践の報告と議論を通して学会員の皆様と認識と問題意識の共有化を進めてまいります。年度末でご多用中とは存じますが、ぜひともご参加いただくようご案内申し上げます。なおご参考にこれまでの定期研究会で情報・話題提供していただいた方々とテーマを以下に記載します。
- 1回目 全員 定期研究会に参加した各人の思いと自己紹介
- 2回目 須田誠氏(所属は後述)『引きこもりの若者や同家族への行政支援の実情と、それへの臨床心理士の関わりの実情』
- 3回目 曽山哲人氏(株式会社サイバーエージェント 取締役 人事本部 本部長)『同社の新人定着及び活用への諸施策』
- 4回目 村山陽氏(慶應義塾大学大学院博士課程)『広島市の地域メンター制度』及び『前橋市の寺子屋制度』 、南隆男氏(所属は後述)『メンター・プロテェジェ関係とは何か』
- 5回目 松永茂樹氏(レッド株式会社 代表取締役)『成熟について/エリクソンとラカンの 立場から』、片山弘明氏(慶應義塾大学学生)『インターネットは現実に結びつくか/自身の経験を 踏まえて』
- 6回目 島津明人氏(所属は後述)『ワークエンゲイジメントの研究と実践』
- 7回目 望月香奈子氏(所属は後述)『芝商業高校における進路指導の現状と課題』
- 8回目 下山晴彦氏(東京大学大学院 教育学研究科 臨床心理学コース 主任教授)『若者にとって働くことの意味/コミュニティの解体が進みアイデンティティの確立が困難な状況で、ユングやエリクソンの枠組みでは捉えきれない現代日本の若者をどう捉えるか』
(企画担当:南隆男、大泊剛)
日時:2009年3月15日(日) 13:30~17:30
会場:(学)産業能率大学 代官山キャンパス
■案内(産業能率大学ホームページ):http://www.mi.sanno.ac.jp/exam/access/daikanyama.html
■所在地:〒153-0042 東京都目黒区青葉台1-4-4
交通
- 電車:代官山駅(東急東横線 渋谷駅から1駅 各駅停車のみ停車)正面口より徒歩8分
- バス:渋谷駅から 代官山循環バス(東急トランセ)渋谷駅南口35番乗場(南口横断歩道橋下)(1時間に5~6本運行)~ 「伊太利屋本社」(所要時間約5分)下車徒歩4分
※代官山キャンパスは「都立第一商高前」停留所の道路向側ですが、バスは大回りするルートを通るため「伊太利屋本社」で下車された方が早く着きます。
プログラム
13:00 | 開場・受付 | ||
---|---|---|---|
13:30 | ~ | 13:40 | 【開会および企画の意図について】大泊剛(株式会社 人事工学研究所 代表取締役所長) |
13:40 | ~ | 14:10 | 【事例報告1 境界領域にある若年社員へのアプローチ】岸本智美 氏 (株式会社アルプスビジネスクリエーションHR事業部 カウンセリンググループ 課長補佐 臨床心理士・産業カウンセラー) |
14:10 | ~ | 14:40 | 【事例報告2 引きこもり支援の現場から】須田誠 氏(武蔵野大学通信教育部 専任講師 臨床心理士) |
14:40 | ~ | 15:10 | 【事例報告3 進路指導の現場から】望月香奈子 氏(都立芝商業高等学校 教諭 進路指導部主幹) |
15:10 | ~ | 15:25 | 【休憩】 |
15:25 | ~ | 15:55 | 【事例報告4 ワークエンゲイジメントの実践的研究から】(東京大学大学院 医学系研究科 精神保健学分野 准教授) |
15:55 | ~ | 16:25 | 【コメント】南隆男 氏(慶應義塾大学 文学部教授 人間関係学系 人間科学専攻) |
16:25 | ~ | 17:25 | 【パネルディスカッションと全体討論】司会 大泊剛 |
【次年度プロジェクト(案)について】大泊剛 |
申込方法と参加費
参加費:会員500円・非会員1,000円
当日会場受付にてお支払いください。なお,法人会員の構成員の方は会員と同じです。
お申込方法
次の①~⑥の事項をご記載の上,下記アドレスあてお申込みください。
または,FAX、郵送でお送りください。(様式は問いません)
①「人材育成学会研究会申込」 ②お名前 ③ご所属 ④会員・非会員の別 ⑤連絡先(ご住所・お電話番号・E-Mail) ⑥会員番号(会員の方)
※メールで申込みの場合は①を「件名」に記載してください。
申込期間:2009年2月16日(月)より3月10日(火)まで
送付先
〒103-0014 東京都中央区日本橋蛎殻町1-38-12
株式会社人事工学研究所内 人材育成学会 研究会事務局 急式政代宛
FAX:03-3668-4478
E-Mail:kyushiki@jinkoken.co.jp
受講票
申込み受付次第、受講票を発行いたします。当日、受講票をご持参ください。